歯ぎしり・食いしばりの
緩和治療
Bruxism / Clenching
歯ぎしり・
食いしばりとは
歯ぎしりとは上下の歯を強く噛み合わせてずらすと音がなることを言います。
食いしばりは歯を無意識に噛みしめてしまうことです。
歯をすらさない場合も多いので音はしない事もあります。
歯ぎしりや、食いしばりが起きるのは、眠っている時や、何かに夢中になっている時が多いと言われています。
そのため、本人は、気付きにくいという特徴があります。
人間の噛む力は40~60kgで、自分の体重ほどあると言われています。
食事の際は、その1/2~1/4程度の力で自然と加減しながら噛んでいます。
ところが、睡眠中や、何かに夢中になっている時の歯ぎしりや、食いしばりは、加減なく噛みこむ事があります。
歯ぎしり・食いしばりの原因
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- ストレス
- 実は歯ぎしりの原因に科学的根拠が実証され、明確となっているものはありません。しかし、その中でも最も有力な原因の説はストレスです。歯ぎしりもストレスによる動作の一つと考えられています。歯ぎしりによってストレスを発散しているといわれています。
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- 習慣
- スポーツ選手などで瞬発的に力を出すような職業に就いている人の場合、食いしばりが習慣化してしまっています。
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- 噛み合わせ
- 噛み合わせの不調や顎関節症などの顎に変位をきたしている場合に歯ぎしり、食いしばりが起きる事があります。
歯ぎしり・食いしばり
による症状
- 肩こりや首のこり
- 顎が痛い
- 朝起きが辛い
- 日中眠い事がある
- 頭痛
- めまい
- 目の疲れ
- 腰痛
- 歯がしみる、歯が痛い、噛むと痛い
- 歯が割れたり、折れたりする
- 口内炎・口角炎・舌の痛みが起きやすい
- 顎関節症
- 虫歯・歯周病が起こりやすくなる
歯ぎしり・食いしばりがさまざまなお口のトラブルの原因となっていることをご存知でしょうか?
強く食いしばることにより、歯や歯のかぶせもの、歯の根に問題を起こすだけでなく、歯周病、顎関節症を悪化させる原因のひとつとも考えられます。
「顎関節症」とは、あご関節に強い力が加わることで、あご関節の部位にズレが生じ、あごの痛み、口が開かない、あごからカクカク音がするなどの症状が出るものです。
歯ぎしりや食いしばりのほか、噛み合わせが悪い、むち打ち、ストレスなどさまざまなことが重なり、あごの関節に強い負荷がかかることにあると考えられています。
早期に治療がおすすめです。
歯ぎしり・食いしばりの緩和治療について
歯ぎしり食いしばりの根本解決は難しいです。
そのため緩和することを重視した治療法が行われています。
当院で採用している歯ぎしり・食いしばり治療は、「マウスピース治療」と「エラボトックス治療」の2つです。
マウスピース治療はマウスピースを睡眠時に装着し、上下の歯が直接当たらないようにする方法です。
エラボトックス治療は筋肉にアプローチし、筋肉量を減らすことで症状を緩和します。
マウスピース治療
マウスピース治療は歯ぎしり・食いしばりによって生じる歯や顎へのダメージを軽減する事を目的とした治療です。
睡眠時専用のマウスピースを装着して眠ることで、顎に加わる負担を軽減するとともに、歯ぎしりの不快な音を防止することができます。
オススメ
の治療咬筋ボトックス注射
(ボツリヌス療法)
食物を食べるときに使われる筋肉を咬筋と言います。
噛みしめ癖や食いしばりなどの原因で咬筋が必要以上に発達すると、顎の痛み、血行不良、ストレス、頭痛、肩こり、エラ張り、むくみなどの原因になる可能性があります。
咬筋ボトックス注射(ボツリヌス療法)とは、この咬筋に「ボツリヌストキシン製剤」を注射することで、筋肉の動きをおさえる治療法です。
筋肉の動きをおさえることで、咬むことによる顎や歯の負担を減らすことができます。
ボトックス治療は日本でも医療領域において厚生労働省の承認を受けており、美容業界では、しわ取り治療、小顔治療として一般的に知られており美容目的では世界70か国以上で使用されています。
項目 | 金額 |
---|---|
咬筋ボトックス注射(ボツリヌス療法)(両側) | 33,000円(税込) |
ボトックス注射の効果とは?
ボトックス注射(ボツリヌス注射)とは、ボツリヌス菌から抽出された成分を注射する施術のことです。
ボツリヌス菌からは、ボツリヌストキシンと呼ばれるタンパク質を抽出することが可能です。
顔のエラが張る原因のひとつは、咬筋の過剰発達です。
咬筋は物を噛む際に使われる筋肉で、エラの周辺に存在しています。
この咬筋の活動を抑えるために、ボトックス注射は有用です。
咬筋の過剰な働きを抑えることで余分な筋肉量を省き、エラの張りを目立たなくすることができます。
ボトックスのメカニズムは、下記の通りです。
- 過剰に発達してしまった咬筋に、注射でボトックスを注入する。
- 神経伝達物質であるアセチルコリンにボツリヌストキシンが働きかけ、咬筋の働きを低減する。
- 咬筋の働きが低減した状態が継続すると、咬筋の筋肉が萎縮する。
- 筋肉の体積が少なくなることで、エラが小さくなる。
ボトックス注射に含まれるボツリヌストキシンには、アセチルコリンの分泌を抑える役割があります。
アセチルコリンは、筋肉を動かすための神経伝達において重要となる物質です。
ボツリヌストキシンでアセチルコリンの働きを弱めると、筋肉の緊張や過剰な動きを抑え、筋肉を収縮することができます。
ボトックス効果の持続期間
ボトックス注射の効果は、永続的ではありません。
咬筋ボトックス注射を打った場合の効果の持続期間は、一般的に約3~6カ月と想定されています。
ボトックス注射を行って効果を実感するまでの期間には、個人差があります。
エラにボトックス注射を行った場合、ボトックスの効果が現れるまで約1か月ほどかかります。
なお、エラ以外の部位にボトックス注射を打ったときは、施術後2~3日で効果が現れ始め、約3~4か月は効果が続くと考えられています。
ただし、ボトックスの効果は、ボトックスの量や筋肉量、シワの深さなどによって変化します。
ボトックスの量が多いほど効果が高くなるわけではありません。
効果がなくなる前に再度ボトックス治療を行うことが理想的ですが、歯ぎしりなどの習慣的な症状は数度のボトックス治療で解消できる場合もあります。
ボトックス注射の特徴
咬筋ボトックス注射(ボツリヌス療法)の特徴として下記の項目が挙げられます。
簡単な治療で痛みや
ダウンタイムが少ない
ボトックス治療の大きな特徴は、注射による簡単な施術で済むことです。
大がかりな手術は行わないため、比較的短時間で施術が終了し、痛みはほとんど伴いません。
骨格矯正や骨を削る手術と比較すれば、ボトックス注射による負担は極めて少ないと言えるでしょう。
- 基本的には咬筋が発達している部分へボトックス注射を打つ
- ボトックスを注入する部分は数か所が一般的
- 治療時間は数分程度で終わる
- 注射時はチクッとした痛みがある
- ボトックス注入時には重い感覚がある
- ダウンタイムはほとんどない
継続的な治療で効果が長持ちしやすい
継続的な施術を行うことで、ボトックス注射の効果を長持ちさせることが可能です。
ボトックスの効果が切れてくるタイミングで再度治療を受ければ、エラ周りの筋肉の活動を低減でき、ボトックスの効果を保つことができます。
また、ボトックス注射は回を重ねるごとに持続期間が長くなると言われています。
エラ周りの筋肉が小さくなる状態が長くなれば、その状態を身体は通常だと認識することがあります。
筋肉がシェイプアップされた状態を保つことで、ボトックス注射の治療を受ける頻度を減らせるでしょう。
ただしボトックスは熱に弱いという性質があり、熱を与える行為を行うと、ボトックスの効果が切れやすくなります。
そのため、ボトックス注射の施術後3日間は体温が上昇する行為を避け、患部を温めないようにすることが大切です。
咬筋ボトックス注射(ボツリヌス療法)の注意点
ボトックス注射はエラにアプローチできる施術ですが、副作用があることも事実です。
少しでも不安があれば、お気軽にご相談ください。
当院ではボトックス治療に関する注意点、リスクと副作用を十分にご説明した上で、咬筋ボトックス注射(ボツリヌス療法)をお受けいただいております。